この項では、ユーザーのアプリケーションで使用するTimesTenの機能に応じて設定が必要となる、様々な環境変数について説明します。次の表に、この項またはこのドキュメントの他の項で説明する環境変数のサマリーをアルファベット順に示します。プラットフォーム固有の環境変数もあります。
TimesTenには、TimesTenアプリケーションの管理とデバッグを行うためのユーティリティが用意されています。これらのユーティリティを使用するには、PATH環境変数にinstall_dirにあるbin
ディレクトリを含めます。
注意: | install_dirは、TimesTenがインストールされているディレクトリです。 |
WindowsでCache Connect to Oracleオプションを使用する場合は、PATH環境変数にORACLEインストールのbinディレクトリも含める必要があります。
TimesTenアプリケーションは、odbc.ini
ファイルを使用して、データ・ソースおよびそのデータ・ストア属性を定義します。(データ・ストア属性の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIリファレンス・ガイド』のデータ・ストア属性に関する章を参照してください。)UNIX Platformsの場合、デフォルトでは、TimesTenはTimesTenアプリケーションを実行しているユーザーのホーム・ディレクトリの.odbc.ini
ファイルを最初に検索します。実行時にこのファイルの名前および場所を上書きするには、TimesTenアプリケーションを起動する前に、$ODBCINI
環境変数に.odbc.ini
ファイルのパス名を設定します。TimesTenがユーザーDSNファイルの場所を特定できない場合は、/var/TimesTen/sys.odbc.ini
にあるシステムDSNファイルが使用されます。.odbc.ini
ファイルの詳細は、「デモ・アプリケーションのデータ・ソースの定義」を参照してください。root以外のインストールの場合、TimesTenは、install_dir/info
にあるsys.odbc.ini
ファイルも検索します。
TimesTenアプリケーションは、sys.odbc.ini
ファイルを使用して、システム・データ・ソースおよびそのデータ・ストア属性を定義します。(データ・ストア属性の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIリファレンス・ガイド』のデータ・ストア属性に関する章を参照してください。)システム・データ・ソースは、マシン上のすべてのユーザーが使用できます。Windowsの場合、システムDSNは、ODBC データソース アドミニストレータの「システム DSN」タブで定義します。UNIXの場合、システムDSNは、/var/TimesTen/sys.odbc.ini
ファイルで定義します。実行時にこのファイルの名前および場所を上書きするには、TimesTenアプリケーションを起動する前に、$SYSODBCINI
環境変数に sys.odbc.ini
ファイルのパス名を設定します。
TimesTenがユーザーDSNファイルの場所を特定できない場合は、/var/TimesTen/sys.odbc.ini
にあるシステムDSNファイルが使用されます。root以外のインストールの場合、TimesTenはinstall_dir/info
にあるsys.odbc.ini
ファイルも検索します。
.odbc.ini
ファイルの詳細は、「デモ・アプリケーションのデータ・ソースの定義」を参照してください。
TimesTen Clientアプリケーションは、sys.ttconnect.ini
ファイルを使用して、論理サーバー名を定義します。論理サーバー名については、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTen ClientおよびServerの使用に関する章を参照してください。UNIX Platformsの場合、デフォルトでは、TimesTenは、/var/TimesTen/sys.ttconnect.ini
を検索します。実行時にこのファイルの名前および場所を上書きするには、TimesTen Clientアプリケーションを起動する前に、SYSTTCONNECTINI
環境変数を設定します。
root以外のインストールの場合、TimesTenはinstall_dir/info
にあるsys.ttconnect.ini
ファイルも検索します。
Windows Systemsの場合、論理サーバー名は、ODBC データソース アドミニストレータを使用して構成できます。
Windows PlatformsおよびUNIX Platformsでは、CLASSPATH環境変数にinstall_dir/demo
およびinstall_dir/lib/ttjdbc
jdk_version.jar
を追加します。たとえば、JDK 5.0の場合、CLASSPATH環境変数をinstall_dir/lib/ttjdbc5.jar
に設定します。
Cache Connect to OracleオプションがサポートされているプラットフォームでOracleデータを処理するには、TimesTen Oracleエージェントを実行しておく必要があります。これを実行するには、TimesTenのインストール時にORACLE_HOME環境変数をOracle9i データベースまたはOracle Database 10g のインストール・パスに設定する必要があります。
ttmodinstallユーティリティを使用すると、インスタンス管理者はORACLE_HOME環境変数に適用されたパッチをインストール後に変更できます。ttmodinstallを使用する前にTimesTenデーモンを停止していない場合、ユーティリティはデーモンを停止してからポート番号を変更します。ポートが変更されると、デーモンは自動的に再起動されます。
この機能は、TimesTenをインストールした後で、Oracleインストールが移動されていることがわかった場合に役立ちます。
このユーティリティは、-changeOracle Settings
オプションを指定してコマンドラインから実行します。これによって、新しいパス名を指定するように求められます。
詳細は、「UNIXでのデーモン・ポート番号の変更」および「UNIXでのインストール後のアクセス制御の有効化」を参照してください。
SolarisおよびLinux Systemsでは、LD_LIBRARY_PATH
環境変数にinstall_dir/lib
ディレクトリを追加します。
Cache Connect to Oracleオプションを使用する場合は、LD_LIBRARY_PATH
に$ORACLE_HOME/lib
を追加します。詳細は、「ORACLE_HOME環境変数」を参照してください。
AIX Systemsの場合、LIBPATH
環境変数にinstall_dir/lib
ディレクトリを追加します。
HP-UX 32-bit Systemsでは、SHLIB_PATH
環境変数にinstall_dir/lib
を追加します。Cache Connect to Oracleオプションを使用する場合は、SHLIB_PATH
に$ORACLE_HOME/lib32
も含める必要がありますが、$ORACLE_HOME/lib
は含めないでください。詳細は、「ORACLE_HOME環境変数」を参照してください。
HP-UX 64-bit Systemsでは、LD_LIBRARY_PATH
環境変数にinstall_dir/lib
を追加します。Cache Connect to Oracleオプションを使用する場合は、SHLIB_PATH
に$ORACLE_HOME/lib
も含める必要がありますが、$ORACLE_HOME/lib32
は含めないでください。詳細は、「ORACLE_HOME環境変数」を参照してください。
Tru64 UNIX Systemsの場合、install_dir/lib
ディレクトリを追加します。